∞

『何度同じ現実を繰り返せばわかるの？』

いい加減呆れているもう一つの声が そう ワタシを叱咤する






ワタシだって

繰り返したいわけじゃない




でも


今日も また 性懲りもなく

同じ過ちを繰り返しているワタシが居る









ワタシがワタシを殺さなければ

一生 繰り返すのだろう



そうなってでもいい


早く この疎ましい無限リピートを打ち切れるようになることを

望まずにはいられない

謝る気なんてないクセに

ごめんなさい

ワタシ 基本、欲張りなの

どちらかを手離すなんて できないわ

望み事

共に堕ちてください――などとは言いません

でも、せめて、

私の逝く後ろ姿を 憐れみと共に見送ってください

それだけで 私は救われた気持ちになれるんです

遺す

形にしておきたいモノがあるからこそ

僕らは 遺すんだ


単なるデータという情報･パソコン内の暗号記号ではなく

現実世界に 現物として

あけゆめ

明け夢ならば いつまでも此の眼【まなこ】に留めておこう


朱夢に染まるならば 現さえ幻に還そう


空け夢の彼方に埋もれゆくならば 黄昏の心底へ往こう






明かき天穹の緋色に凪げた風が やがて再び駆け巡れるように