核外物質

酵素は敢えて無い

分解は不可能

一度外部へ出したモノを 簡単に 還らす訳にはいかないんだ

たとえ

その中に

新たな物質産生に 不可欠な要素が混ざってたって

有っても無くても 有害 だと識【し】ってても


簡単に 再び 核内物質に戻す訳にはいかないんだ

雪罪を願う

救われるのだと思った

生まれながらに 罪と背徳を負った 自分でも

真っ直ぐで純真な 君の眼差しが この宿罪すらも 洗い清めてくれるのだ、と

信じて疑わなかった







それが間違いだと気付いたのは この宿罪が君にまで感染【うつ】ってしまった後

取り返しのつかない 新たな 僕の罪状

旧思

アナタの声

アナタの顏

アナタと観た 寒空の夕暮れ

今も動けず 此処に居ます

美しくなり過ぎた記憶は

ただひたすら ワタシを閉じ込めて

離れられません


此処に来て

「行け」と

叱ってください


美しくなり過ぎた幼い想いは 過去の遺物なのだ――と


窒息寸前のワタシを あしらってください

秘めたる意志

今ではなく　明日を生きること

口で言うのは簡単

実行は生易しくない

だからこそ

そうで在りたい

そう生きたい

燃やす手紙

貴方との思い出は 私には

あまりにも眩しすぎて

無垢すぎて

重かったの


さよなら

灰になりゆく 清らかな思い

綺麗な記憶