俄かに発出する言泉による言語活動のためのティー･タイム―Come, Live and Dead―前編

「生まれて、生きて、死ぬ―――それが此の世の常、理【ことわり】というものでしょう？」
　彼女の急な発言にもかかわらず、彼は言いよどむことなく、すぐに適当な返事をした。
「『生まれる』『生きる』『死ぬ』という意味について永遠に追究していくのが、『人間』というものだね。」

　彼女が語尾を上げて話すときは限られている。
　彼女はあらゆるものに関して精通している「普通の女性」（といってもまだ20歳にすらなっていないが…）で、暴かれているものから暴かれていないものまで全ての、世界の根源と法則を解しているようにさえ思わされるほど聡い（飽くまで「ように」である）。だから、彼女が語尾を上げて話すときは、「質問をする」という行為を行うためではない。
　また、彼はその普通の女性の「話し相手」であって「解答者」ではなく、彼女のために彼女に雇われた「普通の男性」だ（そしてこちらも20歳を越えていない）。
　彼が、何もかも知り尽くした彼女に雇われて、二年。短いようだが、一方または両者が気の向いた時にアルバイトをしに外へ出払うとき以外は、ほぼ毎日共に過ごしているので、互いの気性は心得ている。
　よって、彼女の問いかけが「Yes」「No」を求めるためのものでないことを、彼は知っている。彼女のソレは、珈琲片手に窓の向こう側を見ていたら何の前触れもなく浮上したコトバに対する確認事項とその先の会話のためのきっかけに過ぎない。


　何の変哲もない高級マンションの高層階にある一室。
　よく陽が当たる窓側に置かれたテーブルと椅子。
　テーブル上に、まだ湯気の立つ珈琲と紅茶、八等分されたベイクドチーズケーキのうちの二個。
　それらを挟んで向かい合う彼女と彼。
　議題は「生死に纏わること」。


「『生まれる場所を選ぶことができない』という言葉が口にされるように、『生まれる』が生まれてくる者にとっての意志に基づいて行われるわけでない、と一般的に言われている。」
「だけど、実際のところを知る人はいない。それがいかにも世の真実だというように叫ばれるのは、母体の体内で発生した胎芽・胎児に“意思”を認められないし、それ以前に確認のしようがないからでしょう。」

「『生きる』は、少なくとも自らの意思と共に行われるものだね。」
「でも『生かされている』と直す者もいる。人知を超えたものの存在に対する信仰心がそうさせるようね。そして、『生きる』ことこそ人生の意義だといわれている。つまり、どういう生き方をするか、ということに重点を置かれていることが多い。」

「『死ぬ』は、自由であって不自由なものかな。望まずとも訪れるし、望んで招きよせることもできる。」
「だからこそ『死』を畏怖したり畏敬したりする。死後の世界を考えることで。―――でも、最近の人間【じんかん】はまた違った種類の人間【にんげん】が出てきているわね。」
「確かに。」


　と、ここで漸く二人とも一息を吐く。
　彼女は甘めの紅茶を一口含んだあと、今度はミルクを注ぎ足してまた一口含んだ。彼も珈琲を口に含むが、次はチーズケーキの一角に手を出した。
「今日のソレ、おいしいでしょう？」
「うん。いつもと違うけど、結構イケるね。」
「先週こっそり開店したところで買ったものよ。静寂【しじま】を愛するマスターの、スイーツとカフェの小さなお店。店の名前は“Carnelian”だったわ。」
「“Carnelian”？　それは確か紅い鉱石の名前だったよね」
　和名は紅玉髄。酸化鉄を含んで血のように紅く染まった石英。―――と彼の頭の中の辞書で引かれた。鉱石を店名にするなど珍しいと思う彼に対し、彼女は微笑んで「だからそのお店に入ったの」とだけ応えた。
　彼女もケーキにフォークを入れたところで、元の議題に戻る。

To be continued...

近況報告その二

（明日と言いつつ今日のネタ）
先週の土曜日、学校で代ゼミのサテラインを受けた後、駅内の某CDショップに寄りました。

先月初めに出た、伴さんの1stシングル「FLOWER」とＶ6のNEWシングル「グッデイ!!」通常盤でカップリングされている『SAMURAI7』OPの「JUSTICE」(Coming Century)を買うことが目的でしたので、（このとき後者の物は無く買えませんでしたが）おそらくDoAsの棚に入っているかその前に置いてあるだろうと、その棚の前へ行きました。
思ったとおり、1stシングルが出すという知らせを伴さんのHPで見てからずっと聞きたくて発売日過ぎても買いに行けなくて悶々として時期を待っていた、そのCDがそこに…！

（あった!!）と胸中でグッと拳を握りつつ、手に取り、ふと近くのDoAsの棚を見ました。
実はこの某CDショップ、稀に掘り出し物があるのです+キラーン
たとえば、真っ先に売れてしまうCD+DVDのものだとか…。2月か3月に見に行ったときには『柊』がありました。二回目行ったら買われてしまったみたいで買えなかったんですけど…。
さてさて、ツーと指差しながら見て行くと、…狙い通り、それらはありました。ええ、それらで複数形で。「Do The Best」や「本日ハ晴天ナリ」、そして逃してしまった「柊」…。―――買うっきゃないでしょう！　と思って、財布の中を覗いてみれば、…こういうときに限って無い、金が。
三枚まで買う余裕はあったのですが、それは「Do The Best」を諦めればの話………三枚買うか、否Bestも捨てがたい、ああでもまた柊逃すのヤだし…まさか伴さんの1stシングル諦めるのは今日の目的に反しているし…～～～～～ッ!!!　ああ、マジどうしよう!!|||оＴ∟|||ド～ン
迷いに迷った挙句、結局、「FLOWER」「柊」「本日ハ晴天ナリ」の三枚を買うことに。…「Do The Best」は今度行ったら買うんです！今度行ったら！

レジへ行き、お願いしますと購入品を出し会計をしてもらっていると、店長と思しき人が、「ちょっと待ってね」と何処かへ。十数秒後、戻ってきた店長(?)の手には何か握られているもの…というか掴まれている白い厚いボードが。何かと思っていると「よかったらどうぞ」と人の好いおじさんスマイルで言われながら見たとき、間をおかずに、それに目を真ん丸くして凝視したまま、私は軽く叫びましたよ。

「頂いてもいいんですかァッ!!」

店長(?)が出したそれは、なんと、

2004年12月15日発売…
映画「犬夜叉 紅蓮の蓬莱島」主題歌…
Do As Infinity 18th Single…

……………「楽園」　

―――――の店頭用広告ボードだったのです!!!!!!　無論、非売品!!!!!
なんで2年前のが残って…つーか、コレくれるって、店長正気??　いや、店にあってもしょうがないものだったかもしれないけど！
そんな、今日来る私のために残しておいてくれたんだわッ！なんて微塵も思っちゃいませんよ。一回言ってみたいもんですけど。
もう、とにかく店長(?)天晴れｖｖ
そんな、欲しいと思っても「是非ともください！！」なんてなかなか頼めるようなものじゃないですから、この機は逃してはなりませんッ。まだ動揺してたので嬉しそうな声色とは程遠い声で「あ、有難うございます…」と言って思わず礼をしてしまいました。頭ン中では、「え？…え？…何か起きた？　何が要因？」とか状況理解なんざしちゃいません。

レジを済ませ、駅のバスターミナルへ。
手には制鞄とインディゴ色の袋。
買ったものに比べ数倍デカい、インディゴ色の袋…。
その中には、伴さんと亮さん、「楽園」、ちっちゃくだけど「犬夜叉」の文字…が、確かに入っている、この現実。
「貰っちゃったんだ…」と、公共の場で怪しい笑みを浮かべそうになるのを必死に堪えている自分。
バスに乗っても、「本当に（袋の中に）入ってる？」と確認。
30分揺られ、最寄のバス停で下車。再度、「本当に（袋の中に）入ってる？」と確認。
家に着き、玄関仏間を走る抜け、制鞄はどこぞに放り投げ、居間でインディゴの袋を開封………入ってる…入ってる入ってる、「楽園」が!!
「シャアァァァァァ!!!!!」
と雄叫び、沸々と込み上げて来る喜びを噛み締め、何でもいいからとにかく感謝感謝。しばらく身内に見せびらかしておりました。

今も、きちっと在ります。ただ置き場所が日の当たる場所なので、そろそろ日焼けしないところに置かなければと考え中。
できれば額【がく】に入れたいと画策中。

今日もボードを見てニヤリとして過ごす、ワタクシであります。

近況報告（？） その一

まずは……私は今日も生きてます。
いや、あまり音沙汰無いと、あの世の住人と化したか、と思われていないか心配でしたので…。とはいっても、1、2ヶ月のブランクなのですが、最近たったそれだけの時間でも半年経っている様な気がしてるんですよねー。年の所為か？

さてさて、相変わらず更新停滞中で申し訳ない今日この頃…。
HPの方は今月上旬に休止に入ろうと考えていたのですが、何か一つ更新してからそうした方がいいかと思ってしまったがゆえに、未だに中途半端な状態です。
そのようなわけで、『夢寐の憐憫～』の二話執筆中であります。…勉強しろよー受験生～という声に脅かされながらも、書いてます。ええ。

あ、ところで。
隣のカテゴリーに「Theme」を密かに追加してたりします。…書いてる時点で“密かに”ではないですけど、まあそれはさておき。
気が向いたら、書きたいなあ…という程度の意気込みです＜ヲイ
HPでページ作っておこうか迷ったのですが、ただでさえ容量重たいのにそんなことしたら大変なことになることに気付いて、やるならコチラでの方がいいかなと………というのは建前で、実はページ作るのが面倒なだけだったりします。
―――ここまで言ったはいいけど、絶対書きそうに無い（冷汗
受験だし…バカなくせにセンター75%以上（つまり余裕で合格するには、80%は取らなければならない）の所を受けようという、身の程知らずもいい所の、無謀な企みなんざするんじゃなかった…。いや、進みたい方面の学部学科があるし棲息市内だし学費安いし弓道部あるし―――の4拍子揃ってるので、これを逃さない手は無いんですよ。…難しいんですが…特にうちの学校では…。

それから、滅茶苦茶嬉しいことがあったんですよ！
いや、泣くかと思いました、アレは。うん。
これについては、明日のネタということで。

ではでは。

雨

　先日“はしり梅雨”という言葉を天気予報で言っているのを聞きましたが、ここ最近は本当に雨天ばかりで、晴天が少々恋しい日々です。
　小糠雨みたいなしとしと雨は常時大歓迎なのですが、どしゃぶりの方はマイナス思考どっぷりの時意外はちょっと勘弁です。
　晴れはこの時期はまだ平気ですが、夏場は頭が痛くなるので嫌ですね。…ええ、熱中症になりやすいんです。ついでにクーラー病も併発ってかァ、ハハハ

　ところで、中間試験が来週の火曜日・水曜日に、あ、あと日程の都合上生物と数学がそれぞれ月曜日と木曜日以降にあります。
　推薦を受ける場合、三年の成績として明記されるのはこの１学期の成績なのですが、つまりこの中間はその成績を決める成分の半分を占めているわけでして、非常に大事な試験―――の筈ですが、根拠の無い自信で滅茶苦茶ナメてかかっている私…この期に及んでまだ受験生の意識低いわけであります。……なんか不特定多数の人から白い目で見られそうな…。
　いや、コレ書いた後はちゃんとやりますが…。やろうとは思いますが、取り掛かり二時間がかかる…やり始めれば集中できるんですけどね……嗚呼。

　イカン！　また愚痴になってきた！
　というわけで、失敬します。m(__)m

模試→面接→嗚呼…

　今週月曜日にセンター模試をやり、今日になってようやく自己採点してみました。
学校にて４教科５科目、持ち帰って１教科２科目――全部で５教科７科目を受けたわけですが……悲惨でした、ええ。
　国語と数学ⅠＡはそれぞれ７割・約９割いっているのですが、他の教科は約５割～６割５分といった状況で、第一志望の大学を合格圏内に収めることが出来ず…まあ地歴と理科は単なる勉強不足なので、やれば取れますが、英語…英語が………あれこれもがくしかないっすね…。
　得点率は、75%以上がベスト―――夏までに何とかせねば…！

　進路面接もあったのですが、こちらでは「勉強のための勉強では意味が無い」「もっと緻密に計画立てて勉強するべきだ」といったことを言われ、深々と反省致しました。片寄った勉強をしていることが丸分かりって感じらしいです。あわわ…。

　そんな感じで、依然危機的状況の受験を脱すべく、努力しようと新たに思った今日でした。